学園日誌

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学園日誌

華のある人     ~伊達公子伝説 ① ~

以前に生徒たちと「かっこ良さ」についての話になりました。外見とか所有物ではなくどういう人間がかっこいいと言えるのか?アイドルや俳優、歌手、スポーツ選手などが出てきたあとに「華のある人」というキ―ワードがでてきたんです。

かつて日本女子プロテニス界を牽引していた伊達公子という選手がいました。いまでもテニスのグランドスラム大会では解説者として活躍されています。世界ランク4位まで上がった現役時代、大きな大会でのセミファイナルやファイナルの前日はなかなか寝付けなかったらしいのです。強敵ぞろいの対戦相手や試合の展開を考えすぎて眠れないのか、と思ったらさにあらずでした。

「あ~、明日の試合に勝ったら英語でインタビューを受けなきゃいけないから何を話せばいいんだろう」と考え始めて眠れなくなったそうです。

 勝ち負けの前に、とにかく勝つことを前提として伊達さんは考えたらしいのです。こんなにもポジティブな人なのかと思ったら、実はまったくその逆で「わたしは悪い方に考え出したらどんどん加速して行って次から次へと心配事が増えていくから考えないようにしているんです」と笑って答えました。

 そんな彼女が引退したあとのインタビューでいちばん後悔していることは何ですかという質問をされたときのことです。その答えが意外なことでした。


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