プロ野球もいよいよ日本シリーズの時期になりました。コロナ騒ぎために無観客だったり延期されたりとファンの方にとってはやきもきされたと思います。
さて、いまから26年前の1995年、阪神淡路大震災があり、地下鉄サリン事件があったりと日本人全員が恐れおののいていた年でした。その年のプロ野球日本シリーズはヤクルト対オリックスで今年と同じカードでした。
そこで授業のつかみで使おうと調べてみるとなかなか面白いエピソードがあったんです。
そのときのオリックスは天才バッターイチローが大活躍し、監督の仰木彬氏の仰木マジックと呼ばれた采配でパリーグを制覇しました。特に地元の神戸は震災があったこともあって大いに盛り上がりました。
対する東京ヤクルトは野村ID野球と称されたデータを駆使した緻密な野球でこちらもペナントレースを制しました。
この日本シリーズの最大の見所は『天才バッターイチローVS野村ID野球』で、連日のスポーツニュースではその話題で持ちきりでした。実は優勝が見えてきた頃からヤクルトの全スコアラーはおそらく日本シリーズで戦うであろうオリックス対策として、懸命にイチローの弱点を分析していたそうです。彼らはシーズン中のイチローの全打席を徹底的に調べ上げて弱点を探します。そして最終的に出た結論を野村監督に報告したというのです。その結論とは『イチローの弱点はない』というものでした。