学園日誌

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10代のメンタルヘルス【5】-2

今月も引き続き、10代のメンタルヘルス【5】怒りのコントロール (大月書店)を紹介をします。



怒りのきっかけをコントロールすれば、自分や周囲を困らせるような状況を起こさないですみます。それでもカッとしたときは、別のコントロール方法を試してみましょう。ここでは、怒りを静めるプランを紹介します。各ステップごとに行ってみましょう。



ステップ1:自分が怒っていることを認めよう



自分の身体の変化に注目。身体は次のような怒りの信号を発信します。

■心臓がドキドキしはじめる



■筋肉が緊張する



■胃が痛くなる



■声が大きくなる



考えの変化にも、注意。否定的な考え方も怒りの信号です。

■「あいつ、いったいなんなんだ?」



■「どうして、私にばかり悪いことが起きるの?」



■「どうせ・・・」



何を怒っているのか、なぜ怒っているのかをはっきりさせましょう。どちらも怒りをコントロールしていく上で大切なことです。



ステップ2:気を静める



怒っていると冷静に考えられなくなります。カッとなると、言葉やこぶしで相手を攻撃しようとするでしょう。そんなときは、その場からすぐに離れましょう。

それから次のような方法で気を静めます。

次の方法などでリラックスしましょう。



  1. 4つ数えながら、深く息を吸い、4つ数えながら息を吐き出す。身体の怒りの反応がコントロールできるはず。

  2. 何か言ったりする前に、10まで数えてみよう。必要なら、100まで数えてもいい。これは昔から使われている方法だ。

  3. 繰り返し言ってみよう。「僕にはコントロールできる」「怒鳴らない」「リラックス」・・・




カッとした気持ちを静める行動をして、怒りから気をそらせましょう。運動したり、音楽を聴いたり、部屋を片付けたりというような行動は、暴力を使わずに、身体の怒りを発散できます。怒りは燃料のようなものです。何か前向きなことを成し遂げるエネルギーに使いましょう。



ステップ3:こんなこともできる



気が静まったら、次になにをするか考えてみましょう。何もしなくてもいいのです。

こんなふうに考えてみましょう。



  1. この出来事や状況は、そんなに腹を立てるほど深刻なことではないのさ。

  2. この出来事や状況に、こんなに腹を立てるのは大げさだ。

  3. 怒ったってこの状況を変えることはできないさ。




誰にでも怒りの誘惑はたくさんあります。もしすべての誘惑にのっていたら、いつもいつも怒りと戦っていなくてはなりません。怒りをコントロールするには、戦いから遠ざかればよいのです。遠ざかるのは恥ずかしいことではなく、誇りに思ってよい行動です。



ステップ4:問題を解決しよう



怒りの原因となった出来事や状況を変えようと決めたら、あまり時間をおかないで行動しましょう。長いこと放っておくと、変えようという気持ちが失せてしまいます。そして、また同じ事で腹が立つかもしれません。問題を解決するには、他の人と話し合わなくてはなりません。そのためにはコミュニケーションを上手にしましょう。



10代の怒りの原因の多くは、家族や友達、クラスメートとの人間関係の問題です。怒りを解決するために話し合ってみましょう。話し合いには、2つの目的があります。1つは、問題を解決すること。もう1つは、人間関係をうまく保つことです。誰が正しくて誰が間違っているかということではなく、自分にとって必要なことを、きちんと自信を持って話し合いましょう。



誰かのせいにするのではなく、前向きに解決するために話し合いましょう。相手を尊重し、敬う気持ちを忘れてはいけません。相手の考えや気持ちを理解しようと努力しましょう。相手の立場になって物事を見、考えると、共感をもてます。怒りは収まる方向に向かうでしょう。

上手なコミュニケーションには、しっかりとした考えとテクニックが必要です。



考えの変化にも、注意。否定的な考え方も怒りの信号です。

■1対1のコミュニケーション



■静かに話す



■「わたし」メッセージを使う



×「あなた」メッセージ

「あなたはいつも遅刻するんだから」「僕の失敗をみんなに言うなんて君はひどいよ」「あなたはいつもわたしの悪口を言っているでしょう」



○「わたし」メッセージ

「私はあなたが遅れると腹が立つわ」「失敗したことをみんなに言われて僕はとても恥ずかしかったよ」「悪口を言われると、私はとても腹が立つわ」



■聞き上手になろう



■ボディランケージに注意しよう



■問題からそれないこと



■きめつけない



■仲裁人と話す



■第三者を交えて話す



次回は、コントロールできないほどの破壊的な怒りについて考えていきます。




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