紫陽花(あじさい)は、 「味狭藍」、「安治佐為」という字で万葉集に登場しています。4,500首以上ある万葉集でたった2首しか使われていない紫陽花は、万葉集(奈良時代)以降、江戸時代まで日本ではあまり人気のある花ではなかったようです。18世紀になり、ヨーロッパへ渡った紫陽花は各地で品種改良が進んでイギリス王立植物園にも植えられ、注目を浴びるようになりました。現在のフランスでは、「日本の薔薇」と言われ、パリで大変もてはやされている草花だそうです。海外で珍しがられたそんな紫陽花が日本で注目され始めたのは、第二次世界大戦後のことだそうです。原産が日本であるにもかかわらず、何とももったいない話ですね。そんな紫陽花を最近2か所で見かけた(「オオデマリ」ではありません)ので今日の日誌に載せています。どちらもきれいですよ。どうぞ、ご堪能ください!
豆知識:紫陽花をあのシーボルトが命名した学名の一つが「Hydrangea otakusa(オタクサ)」です。日本で恋愛結婚し、その後、国外追放され離れ離れになった妻の「お滝さん(オタキサン)」の名前から「オタクサン」→「オタクサ」に。シーボルトの愛を感じますが、お滝さんはこの事実を知っていたのかな?